CBDC中央銀行デジタル通貨の衝撃【感想】〜デジタル人民元が日本でも使われる

CBDC中央銀行デジタル通貨の衝撃【感想】〜デジタル人民元が日本でも使われる

こんにちは。今回は、「CBDC中央銀行デジタル通貨の衝撃」著者(野口悠紀雄)の本を紹介します。

タイトルの通り、中央銀行のデジタル通貨(特に人民元)がこれから世界を驚かす存在になるということを解説している本です。CBDCとは何かというと、The Central Digital Currencyのことです。


この記事を読むと分かること
・CBDCとは何か、その仕組みとは
・Facebookが発表した世界通過「リブラ」とは
・デジタル人民元が世界で使われるようになる理由
・デジタル円は動き出すのか

この本を読めば、近い将来必ず世界中で使われるであろう「デジタル通貨」について理解することができます。デジタル通貨や暗号資産などに少しでも興味のある人にはとてもオススメの本です。

目次

内容

この本を読んでまず驚いたことは、デジタル通貨が想像以上に実証実験などされていて、実際に使う日がすぐそこまできていることです。日本ではまだまだキャッシュレスどころか現金を使う比率が、世界の先進国と比較しても遅れをとっていることもあり、デジタル通貨は遠い将来のように考えていました。

しかし、実際には中国やヨーロッパの国では既に実証実験などが行われていて、実際に一般の人が使う日が来るのが目に見えています。そんな事実をこの本では解説してくれています。

暗号資産などの言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、「デジタル通貨」のことを詳しく知っている人は、少ないのではないでしょうか。

なぜ、これほどまでに世界各国がデジタル通貨開発に向けて動き出しているかというと、2019年6月18日SNS提供企業であるFacebookが、2020年に「リブラ」という仮想通貨(暗号資産)のサービスを始めると発表したことが始まりです。

これに対して、直ちに世界中で大議論が起き、特に各国の政府や中央銀行が、「リブラに対する規制を強化すべきだ」と声を上げました。米国内に留まらず、世界中からさまざまな規制や調査が行われました。よって、リブラの構想は大きな変更を余儀なくされ、名称も「ディエム」と変更されました。

逆を言えば、民間企業であるFacebookのリブラが世界中に大きな影響を及ぼす可能性があることを危惧して、世界中の政府や中央銀行が規制を強化したことを深く考えなければなりません。Facebookの利用者は世界に20億人いると言われています。

その20億人が通貨としてリブラを利用するようになると、各国の通貨が利用されなくなり貨幣の価値が下がり、中央銀行の存在が大きく変わってしまい可能性を十分に秘めています。

このような経緯で世界各国が、それぞれの通貨を守る意味で、デジタル通貨の発行に乗り出したわけです。その中でも世界一の人口を誇る中国のデジタル人民元がかなり進んでいて、世界中で利用されるのではないかと言われています。

ここまではこの本の要約ですが、他にもデジタル通貨がもたらすメリットや各国の通貨との関係性はどうなっていくのか、詳しく解説されているので、ぜひ読んでみてください。

数年後にはデジタル通貨が当たり前の世の中になる前に、知っておいて損はないので今のうちからしっかりと知識をつけていきましょう。

CBDC 中央銀行デジタル通貨の衝撃 [ 野口 悠紀雄 ]

価格:1,980円
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最近読んだ本で、こちらの本も紹介します。

20歳のときに知っておきたかったこと(what I wish I knew-when I was 20)

この本も非常にオススメできます。

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